植栽を植える位置、配職にも様々な効果を生むポイントがあります。今回は配植の黄金パターンを6つご紹介します。
パターン(1)単植
シンボルツリーは基本的に単植で用いられます。その樹木自身に特長がありそれだけをスポット的に見せたい場合や、植える範囲によって2本以上の植栽が望ましくない場合などに単植の方法を用います。洋風の単植はバランスのとれたシンメトリーの樹木を使い、和風の場合は門かぶりの樹木のようにアシンメトリーな樹木を使います。
単植のスケッチ
パターン(2)対植
対植は2本の樹木を関連づけて植えます。2本の感覚が両者の高さの親和性の範囲内であると2本は関連づけられ、それ以上離れていると対立関係になります。
対植栽のスケッチ
パターン(3)双植
双植は種類の異なる植栽をワンセットで植栽する方法。同じ樹種の場合は花の色を変えたり、高さに変化を持たせるなどします。双植の手法には阿吽、呼応、雌雄などがあります。雌雄は夫婦岩、夫婦松など1対のバランスを夫婦の形に例えたもので日本では昔からその絶妙なバランスを好んできました。
双植の例
パターン(4)三植
3本の樹木を不等辺三角形に配置する手法。日本庭園では基本となる安定した配置とされています。中心となる樹木(真)、脇にあって真を助ける樹木(添)、(添)に対立する樹木(対)の3本の組み合わせを基本とします。
三植のスケッチ
パターン(5)列植
同じ種類、同じサイズの樹木を一定の間隔で配置します。自然界ではありえない構図なので作り手の意図を感じさせます。たとえばある方向への誘導や、境界の明示などに用います。同じ高さを並べるとスカイラインが一直線になります。一直線になるのをさけ、ラインに曲線的なリズムを与えるために、高木の隣に低木を植えることもあります。これを「落しを入れる」といいます。落しを入れることで奥行き感や動きのある植栽配置となります。
列植のスケッチ
列植(落しを入れた)スケッチ
パターン(6)混植
高中低木、常緑、落葉、様々な木々を組み合わせて植える手法です。幹、株立、葉の大きさ、形、紅葉の色、花の形状、咲く時期などを検討します。
混色のスケッチ
参考文献:植物を生かしたエクステリアデザインのポイント/増田史男・水内真理子/大原紀子著