家のスペックを住宅構造から判断してみよう

注文住宅で家を建てる時、とにかく様々なことを決めなければなりません。規格住宅の場合はそのまま購入できるので、諸々の細かい事を決めることはなく比較的気楽に住宅購入できるのがメリットでもあります。注文住宅の場合も規格住宅の場合も、絶対に知っておかなければならないのが、どのような構造で建てられた家なのか、ということ。住宅の構造によってそれぞれのメリット・デメリットがあるのでその点も踏まえて家の購入を検討しましょう。


◆軸組み工法(木造)
日本の住宅の8割以上は軸組み工法で建てられているそうです。柱と梁で構成されている日本を代表する建築方法です。地震に弱いことがデメリットでしたが2000年の法改正により耐震基準が強化されました。地震の揺れを柱や梁だけではなく、壁や床材で受け止めるモノコック構造が採用され軸組み工法でも地震に強い住宅が誕生しました。


◆枠組み工法(ツーバイフォー)
北米で開発された工法で、38ミリ×89ミリのツーバイフォー材を基本材料として家を建てます。枠組み工法共通の施工ルールもある合理的な工法です。メリットはもともと耐震性に強く、隙間ができにくく高気密住宅、火事に強いのも特徴です。デメリットは屋根を組むのに時間がかかり、その間に構造材が湿気足り濡れたりする可能性があること。


◆プレハブ工法、軽量・重量鉄骨工法
大手ハウスメーカーが採用しているのがプレハブ工法、軽量鉄骨工法です。メリットは木造に比べて耐震性があり、規格化されているので施工が早いのも特徴です。デメリットは規格化されているので間取りの自由度がないことと、高気密化、高断熱化には向いていないことです。


耐震性を重視するなら
・耐震等級2以上でモノコック構造で建てられている軸組み工法
・耐震等級2以上で構造計算を行っている
・枠組み工法で建てられている
などのスペックを気にした方がよさそうですね。

断熱・気密性は間取りによって大きく変わりますが
吹き抜けのない個々の部屋が区切られている場合の間取りなら
・断熱性能 断熱等性能等級4 / 気密性能 C値2.0以下

吹き抜けのリビングなど1階と2階空間がつながっている場合
・断熱性能 HEAT20 GI / 気密性能 C値1.0以下

気密性能のC値2.0以下というのは「計画通りに換気できる最低基準の数値」だそうです。プレハブ工法、鉄骨系の工法は2.0をぎりぎりクリアできるかといったラインだそうです。


法改正後、モノコック構造により地震に強い木造住宅が生まれたとはいえ、やはり一番は施工してくれる工務店のスキルが何より大事になりますよね。信頼できる工務店やビルダーを探すために、時間を惜しまずあちこち見学に行ってみるのも家づくりには欠かせない大きな要素です。