求められる「資産になる住宅」とは

国土交通省が策定した”住生活基本計画(全国計画)”は「住生活基本法」に基づき、国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する基本的な計画として策定され、数年に一度基本となるポイントが改定されています。
平成28年に改定された基本のポイント
既存住宅の流通と空き家の利活用を促進し、住宅ストック活用型市場への転換を加速」というものがあります。「買いたい。住みたい」と思う魅力あふれる資産価値の高い既存住宅を増やそう、ということですね。

「資産価値の高い既存住宅」の要素とは…

1)安心R住宅制度に適合している
耐震性やインスペクションに問題がないと国のお墨付きがついている住宅は資産価値が高いといえます。2017年に国土交通省の「安心R住宅制度」が開始され、既存住宅に適正な品質規格がつけられるようになりました。


2)立地がいい

駅から近い、周辺環境がいい等、立地の良さは最強の資産価値になります。


3)周囲の街並み・環境

近隣の住宅がきちんと整備されている、周辺環境の良好さも考慮されます。古い家が密集していたり道が狭いと災害の時のリスクが高まるため資産価値が減ってしまいます。町全体で住みよい住まいを形成するための工夫がされているか、景観の美しさも大事です。

 

3)の街並み・環境への意識は自邸も含めて取り組む必要があります。海外では家のメンテナンスをこまめにし、庭を美しく保ち街並みを美しく維持しようとする個人の意識が高いようです。街並みや周辺の環境が自邸の資産価値を高めることをよく理解しているからでしょう。一方、日本では「隣は隣」といった感じで「街並みや周辺環境」に配慮した家づくりはなされてきませんでした。

通りに面した住まいの外構部分は、プライベートスペースではあっても街のイメージを左右するパブリック性をもちあわせています。見た目の美しい外構は景観の向上になり、街並み形成の一翼を担います。


こちらの二つの外構を比べてみると右の方が緑が豊で景観が美しく、街並み形成に役立っていると思いませんか?
トータルコストで比べてみると左は建築が2,000万円+外構部分は110万、トータル2,110万。右は建築が1,800万+外構が170万でトータル2,050万。60万外構費を多くするだけで、こんなに豊かな住宅になります。

これはあくまで一例ですが、資産価値を高めるための住宅づくりとして外構含めたトータルのバランスを考えてみましょう。