2024年9月28日・29日に仙台で「お庭のリフォーム展示会 in 夢メッセ」が開催され、ユニマットリックが「待ったなし!エクステリアDXで業務効率アップ!」と題したプロ向けセミナーを行いましたのでレポートをご紹介いたします。
※このレポート記事はOPEN EXサイトからの転載です
従業員の残業ゼロを実現した有限会社海馬工苑での
“OPEN EX”活用術とは
宮城県でエクステリア、外構・造園の設計施工を手掛ける有限会社海馬工苑。ハイクオリティなデザインと、1986年創業以来培ってきた高い施工レベルで、エクステリアメーカーの施工コンテストにも多数受賞しています。同社はOPEN EXやBIMx、RIKCADなどさまざまなITツールを導入し、従業員の残業ゼロを実現。今回はOPEN EXの有効な活用術について、代表取締役 今野貴広氏にお話をお聞きしました。
ー エンドユーザーとハウスメーカー、新築外構と外構リフォームの割合はどのくらいでしょうか。
今野:エンドユーザーが100%、その中で外構リフォームが9割です。新築外構が1割しか取れないのが現実なのか、外構リフォームに力を入れているから9割なのかはわかりませんが…..。新築外構はどうしても予算150万〜200万円程度が上限になるので、我々の単価では予算オーバーになってしまうというのも理由の1つだと思います。
ー HPやSNSからのお問い合わせが多いのでしょうか。
今野:そうですね。7割くらいはHPやInstagramからのお問い合わせです。あとは会社の近くに商業施設があるので、飛び込みで来店してくださるお客様もいますね。
ー やはり立地も大事ですね。現在の施工単価のボリュームゾーンを教えてください。
今野:外構リフォームの売上比率でいうと、200万円未満が35%、300万〜500万円が20%、500万〜1,000万円が15%、1,000万円超が30%ほどです。
ー 1,000万円超が30%!すごいですね。(有)海馬工苑ではOPEN EXの前身であるrikolaboの時代からユニマットリックの情報共有ツールをご活用いただいていますが、rikolaboを使う前はどのように情報を共有していましたか。
今野:LINEを使うこともありましたが、直接会って図面を渡したり、わざわざ現場まで行って説明したりすることがほとんどでした。直接会うのも1つのコミュニケーションですが、タイムパフォーマンスは悪かったです。
また、現場との意思疎通がスムーズにできないことで、遅い時間に確認の電話がきたり、職人が会社に戻ってきてから確認作業をしたりと、残業で対応しなければならない場面が出てきて、イライラしてしまう従業員も多かったですね。
いまは誰かに確認しなくても、OPEN EXで自ら確認できるので、意思疎通がとても楽になりました。
ー OPEN EXは従業員全員が見れる状態にしているのでしょうか。
今野:はい。職人や設計を含めた従業員全員で、現場の写真やBIMxのデータを共有しています。職人にもBIMxのデータを共有して細部まで見てもらうことで、細かいところの仕上がりを確認できるようになりました。設計と職人が電話で連絡をとりあって確認する作業がなくなり、スムーズな業務につながっていると感じます。
ー BIMxも有効活用しているんですね。通常のパースと違って便利だと感じるところはありますか。
今野:私はCADができないので、お客様へのプレゼンテーションにBIMxの3Dモデルビューを使っています。「自分で動かして見たいところを見てください」と言うと、とても喜んでもらえるんです。その後はほぼ100%の確率で契約までつながりますね。
また、お客様にBIMxのデータをお渡しすることもあります。設計契約を結んでからデータを渡しているので、お客様に逃げられないというのも1つのメリットだと思います。
ー お客様とのクロージングにも役立てているということですね。OPEN EXやBIMxを導入するにあたって、従業員からの抵抗の声はなかったのでしょうか。
今野:OPEN EXの前身であるrikolaboを使っていたので、OPEN EXの導入には抵抗の声はありませんでした。BIMxに関しては、職人も喜んで活用しています。
ー OPEN EXに新しく「物件共有機能」が搭載され、問屋や取引先など社外スタッフとのデータ共有、さらにフォルダごとに閲覧権限の設定ができるようになりました。この機能は活用されていますか。
今野:はい。たとえば外注先に見積もり依頼をするときには、「どんな現場なのか」「こんな内容で見積もりをしてほしい」といった情報を伝えて、OPEN EXで見積書を共有してもらっています。もちろん、職人など社外の人を招待する際には閲覧制限をかけています。難しい操作がいらないので、何回かやってみたらスムーズにできるようになりました。
さらに、容量の大きい写真の共有にも活用しています。メールだと送れる容量に制限があるので、現場の写真はPDFにまとめて送っていましたが、PDFにすると細部まで拡大できないんです。OPEN EXでは写真をJPEGのまま共有できるので、どこまでも拡大して見れるのがとても便利です。
ー 社内だけでなく社外の人とも情報共有ができているということですね。OPEN EXやBIMxを導入したことで、残業や意思疎通の課題に対してどのくらい効果があったのでしょうか。
今野:今はもう残業がなくなりました。働き方改革もあり、休日日数や残業時間のルールをどうやって達成しようかという中で、使える機能はできるだけ活用しています。いまは若い世代を入れていかないと、我々の商売は成り立ちません。せっかく若い世代が入ってきても、業界がアナログのままでは結局逃げてしまいます。若い人を捕まえて離さないためには、DXなどを取り入れて業務を改善していく必要があると感じています。
ー エクステリア業界に魅力を感じてくれている若い世代が思い描く未来を準備する、ということが大事なのかもしれませんね。最後に、エクステリアDXに対する今野社長の想いを教えてください。
今野:1社2社だけがDXをしても何の意味もありません。業界全体でDXをしていかないと業務効率は上がっていかないんです。まだまだOPEN EXは進化していくと思いますので、一緒にDXに取り組んでいきましょう。
ー ありがとうございました。